【図解チェック】適切な文字数 記事制作の外注(SEOコラム)

記事制作の文字数設定 クライアント講座

Web記事を外注する場合の「オーダー文字数」について考えます。文字数設定については、記事のあり方でなく予算から遡って導かれることも多いですが、うまく設定しないと望ましい結果が得られません。「適切な文字数設定」についてプロのライターの考えをご紹介します。

スポンサーリンク

「あそび」という考え方が文字数設定でも大事!

美しく盛りつけられた料理(記事制作のゆとりある文字数設定)

文字数の制限枠を入れ物としての「器」に見立てた場合、そこに盛り込む文章は窮屈であってはなりません。「無理にでも収める」という技術はあるものの、それをしてもその文章に「品」は生まれないと筆者は考えます。

品には3つの口があり、器には4つの口があります。スペースに余裕がない器の中ではのびやかな文章は綴れません。口一つ分の「あそび」があるからこそ、そこにライターなりの「味」を盛り込むことができ、読み手にもライター側の筆の躍動感が伝わります。

車のブレーキペダルの感度、キーボードの打鍵に対する反応レベル、私たちの周りには色々な「あそび」がありますが、文字数設定にもこの考え方は当てはまります。

頑張って無理に捻出した文章や、無理やり文字数を削って収め込んだ文章は、読んでいてどこか不自由な印象を残します。逆に不自然な文字数制限や窮屈な構成案が取っ払われているとき、「伸びやかで気持ちの良いコラムになった!」と自信をもって納品できるケースが多いです。そして不思議なことに、これが読み手にも伝わります。

記事制作者側の「予算の都合」は読者には関係ない…

少し強めの表現にはなりますが、現実問題としてその記事の読み手には「記事制作費の上限」は関係ありません。読者が求めているのは、「そこに必要な情報があるのかどうか?」に尽きます。あるいは、「欲しい情報+α」で有益な情報が載っていることが理想なのです。

この点において、「文字数制限」は訪問者需要と相反するものにもなり得ます。ビジネスなので予算上限があるのは現実問題として考えねばなりません。ですが、「結果を出すこと」もまたビジネスでは至上命題です。

記事制作において、無理に文字数を減らしてオーダーすると、結局十分有益な周辺情報が盛り込めず、Google上位を狙えなくなる可能性も出てきます。あるいは、情報が詰め込めても読んでいて快適な記事にならない可能性が高いでしょう。結果、そのWebページへの滞在時間が短くなります。一見さんで終わってしまう可能性を、オーダーの段階で自ら設けてしまわないように意識しておきましょう。

コラム記事だとどのくらいの文字数が理想なのか?

Webライティングオーダーの文字数バランス考察

記事制作における適正文字数設定は、テーマによって大きく変動します。「浮気をしない彼氏をゲットする方法!」といったお気楽テーマなら、如何様にも書けますし情報の取捨選別もしやすいです。2,000文字でも文章力があればのびやかな文章が実現できるかもしれません。

逆に、筆者が手掛けることの多い「美容医療系コラム」など、ある程度専門性の高い分野については最低でも3,000文字程度は必要になります。普通に綴るのなら、4,000文字程度をベースに、狙うキーワードによって前後1,000文字くらいの動きが生じるように感じています(綴ろうと思えば、このテーマの場合、5,000文字でも6,000文字でも筆者は綴れます)。

【図解チェック】3,000文字規模のコラム記事はこの程度

文字数3,000文字 フォーマット(全体像)

文字数の全体像を捉えやすいサンプル品(エクセル画像)でご用意しましたので、ぜひご覧ください(クリックで拡大できます)。きっちり3,000文字の分量です。

まず、「タイトル(30文字未満)+リード文(120文字程度)で150文字」、「まとめ部分で450文字程度」を見ています。つまり全体の文字数から-600文字を引いた部分が中身になるという捉え方をします(あくまでも中規模コラムの目安です)。

上記を前提にすると、3,000文字の場合で前後部分を取り除いた内容パート「2,400文字をどう割り振るか」ということになりますね。

見出しに対してある程度の内容を綴ったものを「小さなブロック」として捉えるなら、通常この黄色ブロック部分で300文字は必要です(見出しタイトル18文字に282文字の内容としていますが、これはかなりコンパクトな説明のケースです)。この中見出しを大見出しの中に入れ込みますので、また大見出し分の100文字程度が増えることになります。結果、大見出し(中見出し×2個包括)なら700文字程度、大見出し(中見出し×3個包括)なら1,000文字程度必要ということになります。

このようなことから、大見出しが3個で構成されているコラム(各説明がややコンパクトなもの)で全体文字数が3,000文字になります。

記事制作の3,000文字はこんなに少ない…

いかがお感じでしょうか?全体を捉えてみると「これだけでもう3,000文字になるのか…」とお感じになるのではないでしょうか。そして、この中に希望テーマについての基礎的な情報を盛り込みつつ、記事毎のキーワードについてそのポイントを深掘りすることはできそうでしょうか…。

通常は「挿絵」などがあるのでもっと長くたくさん綴れるような印象を抱きますが、文字だけを抽出して捉えると3,000文字はこの程度の分量なのです。説明すべき内容が少しでも込み入ってくるなら、簡単に3,000文字を超過していくのがおわかりになると思います。

このようなことから、専門性のある分野であれば最低でも3,000文字というのが筆者の考えです(本当に「最低でも…」でこの文字数です)。余裕を見るなら4,000文字を前提条件として設定していただくくらいの方が執筆しやすくなります。

専門性のある記事で最低3,000文字(余裕を見て4,000文字が妥当)

ダイナミックな動き 躍動感のある文脈

前項の内容に立ち返ると、小さな器に無理に内容物を詰め込むよりも、「あそび」というゆとり枠を意識した方が記事全体に「しなやかさ」が整いやすくなります。「あそび」は絶対的に必要なものではありませんが、そのゆとりがあった方が文脈は魅力的になりやすいです。なぜなら、ストーリー性のある比喩などを取り込むスペースが生まれるからです。

筆者が手掛けたサンプルコラムとして、もしもお時間がおありなら以下のURLにアクセスしてみてください。2017年11月に納品し、ある医療脱毛クリニック(女性向け)のコラムとして現在も掲載されているものです。もちろん、医師監修というプロセスを経て入稿されています(4,400文字程度)。

ttps://www.aoyamajewel-c.com/column/column32/

※バックリンクを残したくありませんので、hを抜いています。

該当キーワード「医療レーザー脱毛 副作用 リスク」で検索しても、3年以上前のコラムなので現状Googleで2ページ目くらいにまで落ちています(当記事の執筆現時点では13位)。それでも、当時としてはとても気持ちよく執筆できた自信作で、改めて読んでみても我ながら良記事だと感じます。

「文字数のゆとり」は、間接的に読者に好ましい心理効果をもたらす

文字数上の制約がある記事と無い記事とでは、その制約が極端でない場合Google順位に強く影響しないかもしれません。ただし、ゆとりある条件下で書かれた記事の場合、間接的にはそのWebメディアでの回遊率を上げる効果が得られたり、リピーターという形で順位以上の成果をもたらしてくれるケースがあります。

皆さんが「お気に入り」としてその記事やWebサイトをブックマークするとき、内容や情報量に加えてそこに「親近感」があったり、「案内の仕方や文脈の展開が心地良い」ということはないでしょうか。筆者はヤフー記事などを流し見しながら、時折紛れてくる「東洋経済オンライン」などの記事の中にこのように光るものを発見してブックマークします。このような記事こそが価値あるものと考えています。

そしてこれを内製でなく外注記事でも実現したいのであれば、「ライター側に窮屈な思いをさせないこと(キツキツの文字数設定でオーダーしないこと)」がとても大切だと思います。

もちろん、元々そのライターに精度高く綴れるスキルがなければ意味がありませんが、腕のあるライターを取引先として確保できているなら、オーダーの仕方次第でその良さが十分に発揮されないということもあるのです。ぜひ、ライターの文章展開力を見極め、「このライターは!」を選び出せた際には文字数や予算にゆとりを持たせたオーダーをご検討ください。

まとめ

ご覧いただき、ありがとうございました。

当記事では、記事制作を外注する場合の「文字数」について理想的な条件をライターの立場で綴ってみました。おそらく、「そんなこと言っても予算に制限があるのだから…」という事情もおありだと思います。

もちろんそれらを十分に踏まえた上で、「求めているのは記事の数を揃えることですか?」、それとも「集客という好影響が得られることですか?」と投げかけたのが当記事です。

これまで様々なクライアント様とお取引させていただきましたが、文字数制限という意味で「オーダーの器が小さいはずなのに、無理に豪華な料理を盛り込みたがるケース(それを期待されるケース)」が多かったように思います。予算を5千円くらいで設定されておられるのに1万円以上の料理をオーダーしてこられるような状態となっており、その度に「どうしたものか…」と様々な説明を試みました(実は上記エクセル画像もその際に用意したものの変形バージョンです…)。

目的を見失わないお取引を!

ライターに窮屈で不自由な思いを押し付け(またはサービス残業のように「透明な文字数」を盛り込ませ)、結果的にそのライターとの関係性が途切れてしまっては本末転倒です。取り換えが効くならそれで良いのですが、大切にしたいライターであれば「窮屈な思いをさせない配慮」を行き届かせ、記事の中に躍動感が生まれるように調整することも大切だと感じます(結局、それが発注元にも良い影響をもたらしてくれるはずです)。

もしかしたら、ライターの立場でお読みいただいている場合には「それそれ!もっと言って!」とお感じになった方もおられるかもしれません。

「上から目線の案内」という意識は決してなく、個人的には双方が快適な取引になれば良いなと思い筆を執りました。もしもライターさんで文字数制限に悩まれておられる場合は、この記事のリンクを付けてクライアントにご相談いただいても良いかもしれません(結果どうなっても責任は持てませんが… 笑)。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

また、記事制作の外注をご検討中の担当者さまは、ぜひ永彩舎を候補にお入れいただければと思います。この記事をお読みいただいておきながら、「じゃあ法務サービス分野を2,000文字で!」とはならないと思いますので…(笑)。ご相談や執筆依頼など、お待ちしております!

※ちなみに当記事は約4,200文字でした。

タイトルとURLをコピーしました